母の変化。

先月、母と父と食事をしようとしたら、雪が降るとの予報で、東京はほとんど降らなかったのだけど千葉では結構降ったようで予定をキャンセルした。
12月に父と母に今回の『同性婚訴訟』に原告として出るという話をした後に、父と母には正確な知識を持ってもらうために本を数冊送ってあった。
実のところ、その本を読んだのかどうかはわからない。その後、2月14日の提訴の日に。母がテレビのチャンネルをいじっていたら、いきなり僕が映ったようで、その場で電話をくれて、「あなた、あんなことで有名にならなくても、もっと他のことでテレビに出るようにすればいいのに・・・」などと言っていたことはここに書いたhttp://jingumae.petit.cc/banana/2856050。
そこで、今週末は久しぶりに食事をしようかと電話で切り出すと、母が言った。
「あなた、こないだマラソンで走っていたでしょう?・・・昭和記念公園の・・・」
僕は、ごく親しい友人たちが企画して先週末の土曜日に行われた『レインボーマラソン』のことだとすぐにわかり、笑いながら「僕はマラソンには出なかったよ」と告げた。
「あらそう?あなたみたいな人が走っていたから・・・」
母はあれからきっと、テレビや新聞で、ゲイだとかLGBTだとかの文字を気に留めて追いかけているのだろう。自分では息子の性的指向を未だに受け止められていないのかもしれないけど、母なりに関心を持ち気にしてくれていたのだと思う。母が再婚して、今は僕の父でもある父は、急に義理の息子にカミングアウトをされて、今はまだ、どうしたらいいのかわからないに違いない。
そうであっても、今まで通り、僕たちは週末にいっしょにご飯を食べる約束をした。
母は久しぶりの僕との食事がうれしいのか、自らお店を選んで予約を入れてくれたようだ。
今までは僕の性的指向に気づいていただけの母も、僕から駄目押しをされて最初は少し戸惑ったようだった。時間がかかったとしても、母は本当の僕のことを目をそらさずにゆっくりと受け入れはじめたようだ。

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