秋のソナタ

ベルイマンの作品を、今回7作品観た中で、一番好きだった作品が、『夏の遊び』と、イングリッド・バーグマンの遺作となった作品『秋のソナタ』だ。
1978年に公開された『秋のソナタ』は一番近い存在であるはずの母親と娘の話で、セリフで物語が語られてゆく演劇のような作品。
娘役のリヴ・ウルマンが抑えめの演技で話が進んでゆく中、バーグマンは自分のプライベートにも似た境遇の役柄のせいなのか、まるでその冷徹な母親そのもののように迫真の演技で燃え上がってゆく。この映画におけるイングリッド・バーグマンとリヴ・ウルマンの言い合いは、映画史に残るとも言われているようだ。
この映画を観ながら、ウディ・アレンがベルイマンの影響を色濃く受けているという話を思い出して、ウディ・アレンの映画の中で最も好きな『インテリア』を調べたら、この『秋のソナタ』と公開が同じ1978年で驚いた。というのも、この2つの作品は、どちらも冷徹な母親が主役だったから。
それにしてもベルイマン、映像だけで想像させる作品を沢山作りながら、こんなセリフの掛け合いで進んでゆく演劇的な作品も作っていたのか・・・恐るべし。
もしもベルイマンの映画を観てみようと思ったら、僕が観たベルイマンの中ではとてもわかりやすく、作品としても本当に素晴らしいので、この『秋のソナタ』をおすすめする。
⭐️秋のソナタhttp://www.magichour.co.jp/bergman/sonata/

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