いちじく。

熟した果実を家に飾っておく

家のベランダには、小さないちじくの木がふたつある。
いちじくは、本来ならばとても大きく育つ木なのだけど、僕の家では鉢植えにして、あまり大きくなりすぎないように時々剪定をしながら育てている。
いちじくの木の魅力は、その美しい葉っぱにあって、時々日を浴びた切れ込みの入った美しい葉っぱを見るだけで、豊かな時間の流れを感じられる。
小さないちじくの木には、毎年気づいた時に実がなって(というのも、いちじくはわかりやすい花は咲かないので、本当にふと気づいたら実がなっている感じなのだ。)今年も何度か熟しては、鳥に食べられたりしながらこの夏を過ごしてきた。
先日Kとふたり、「せっかくだからうちのいちじくを食べてみよう」と言って、小さないちじくの実を取って、包丁で割って食べてみた。
家で取れたいちじくは、小さいながらちゃんと味がして、当たり前なのだけど「ほんとうにいちじくの味がするね!」などと言ってふたりで食べたのだった。
家に果樹があるのは、とても楽しいものだ。小さな実が木になって、時間をかけて熟していく様をふたりで話しているのも楽しい時間になるから。
落ちた果実を家に飾っておくのもいい。
自然にできた果実は、昔から何度も何度も繰り返し人々が絵に描いてきた美しさをたたえている。

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