18歳のゲイ。

パレードの時に、「一緒に写真を撮らせてください!」と言われて、「いいですよ」と答えて写真を撮った男の子が、年を聞くと「18歳」と言うのだ。
「18歳???
俺、31歳も年上じゃん!」
もしかしたらお父さんよりも相当上だろう…と思い、ショックを受けていたのだ。今日はその18歳の青年Sと、一緒に食事をしてお話をした。
ファッションの大学に通うSは、熊本から上京してきてまだ1ヶ月と少し。本当は美術大学に行きたかったけど、狙ったところが落ちてしまい、浪人する気はなかったので、前に進もうと思い、得意だったファッションの大学へ進んだそうだ。
今の大学でいいと思うことは、英語を勉強しつつ、世界のファッション業界を目指せるところだという。
いろいろ話す中でわかったことは、ファッションにも興味あるけど、広告にも興味あるし、テレビにも興味あるし、自分がこの先どんな仕事に就くか、今はまだ決められないと言う。
僕「そりゃあそうだよ。18歳だもんな。」
長身で、爽やかな瞳で、ルックスも素晴らしいSは、パレード会場でも色々な人に声をかけられ、写真を撮影されたらしい。
S「そんなのみんな、僕が18歳だからなんですよね。今の僕には何にもないんです。」
それでも夢は、テレビやマスコミに出てLGBTのひとりとして活躍することだと言うのだ。
僕「テレビなんて出なくてもいいし、有名になんてならなくてもいいじゃん。それよりも、自分が本当にやりたいことをやった方がいいよ」
S「そうですかねー・・・今の僕にはなんにもないから・・・」
18歳の頃に自分を思い浮かべて見ると、浪人をしていて、2丁目に入り浸っていて、生意気でろくでもない若者だったと思う。
それにひきかえ、このつぶらな瞳の青年は、僕に比べてなんてきちんと将来のことを考え、キラキラしているのだろう・・・。
誰も若者に、人生のアドバイスをすることなんて出来ないのだと思う。
誰の人生でもない自分の人生を、思うように生きるだけだ。
僕がせいぜい18歳のゲイの青年に遺せるのは、『二人で生きる技術』(大塚隆史 著)を渡すくらいだった。
ゲイとして生きてゆく中で、これから想像もできないようなことが沢山あるのだと思う。何か迷ったり、傷ついた時には、『二人で生きる技術』が助けてくれるかもしれない。
⭐︎二人で生きる技術 (大塚隆史 著)http://www.pot.co.jp/books/isbn978-4-7808-0135-4.html
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