ひとつのバラの花。

朝起きてベランダに出ると、先週咲きはじめたバラ『マダム・アルフレッド・キャリエール』の花が3つ咲いていた。
一つを切って、グラスに刺してみた。
原種に近いオールドローズは、高島屋のような改良された姿の花びらではなく、昔懐かしいティッシュで作ったバラのようなくしゃくしゃっとした野趣溢れる形をしている。
花の花弁はいったい何枚あるのだろう?
花弁は幾重にも重なっていて、レモンのようなさわやかな香りがする。
この季節に枝に生えている蕾を数えると、一つのバラの木に軽く200は超えている。
バラは、こんなにまで精巧な花びらを自ら作り出し、何百という花をこれから咲かせようとしている。
冬の間は裸木だった枝からは想像できないほど、今はダイナミックに葉が生い茂っている。
たった一輪のバラを見ているだけで、この宇宙の不思議を感じることができるのだ。
これから数週間は、バラを慈しむ日々になる。

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