花咲くころ

久しぶりに、素晴らしい映画を観た。
岩波ホールで上映している『花咲くころ』は、ジョージアという国(昔はグルジアと呼ばれていた)の映画。
1992年、ソ連から独立したジョージアは、内戦や紛争が続いていた。そんな不安定な情勢の首都トビリシ。エカという高校生の少女とその親友ナディアの毎日を軸に、ジョージアの空気感が描かれる。
この映画は、いわゆる『映画好き』な人にしか受けないだろう映画だ。わかりやすいハリウッド映画岳がお好きな人にはおすすめできない。昨今の日本に氾濫するテレビドラマのような説明過多な映画の真逆を行っているのだ。
静かな映像の中に流れる燃えるような少女の情熱を読み取りたいと思うならば、とてもおすすめ出来る映画。言葉による説明はまったくなく、淡々とした映像が紡いでゆくものは、ジョージアの片隅に暮らす普通の人々の生活。
でもそこに描かれる人々の息づかいからは、今の時代の日本人が見ても胸に迫る真実が確かに感じられるのだ。
それにしても、グルジアの映画を観ることの出来る日本って、素晴らしいではないか。
⭐️花咲くころhttp://www.hanasakukoro.com

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