OUT IN JAPAN ✖️ GEORGE TAKEI vol.2

繪もんのもつ鍋

集合場所である渋谷の丸井MODIに着いたのは、朝の9時。
12:30からのジョージ・タケイさんとレスリー・キー、そしてLiLiCoさんのトークショーの予定が、急遽諸事情が入り中止になったのが本番の1時間半前くらいだろうか。
※(会場にいらっしゃった方には大変なご迷惑をおかけし、申し訳ございませんでした。)
中止になった会場での撮影会は場所を変更して丸井の本館8階にセッティングをすることになり、急遽カメラ機材を運ぶことに。2時に始まった撮影会は、無事に3時を回る頃に終わり、撮影の最後には渋谷区長の長谷部さんが駆けつけてくださった。
ジョージ・タケイさんは、やさしく周囲に気を配り、スマートで、温かな雰囲気の人だった。
「LGBTの人たちは、みんな誰かの家族なのです。私たちはみんな誰かの息子であり、娘であり、兄妹であり、時には親子なのです・・・」
すべてが終わったのは夜の6時。
気がつくと、朝ごはんを食べて以来なにも口に入れておらず、トイレも一度行ったきりだった。鏡も見ていなかったので、きっと髪はボサボサだっただろう。
スタッフの打ち上げには参加せずにそのまま渋谷からバスに倒れ込むように乗り込み、バス停を降りるとKがぽつんと立って待っていた。
K「疲れた・・・?
ただしくん、顔が真っ白だよ!!!」
僕「うん。何も食べてないんだ・・・」
それからふたりで『繪もん』に行って、もつ鍋を食べた。
ふたりで食べるもつ鍋は温かく、身体の奥の方に沁みていった。僕はKを前に、今日一日どんなに大変だったかをぽつぽつと語った。そして、やさしかったジョージ・タケイさんのことも。
僕「I respect you
という言葉を別れ際に言ったんだけど、僕の声はいつも雑音に埋もれてしまうから、耳には届かなかったと思う。でもね、本当はもうひとつ言葉を用意していたんだ・・・言えなかったんだけど・・・」
K「なにを言うつもりだったの?」
僕「I am behind you
って言おうと心に思っていたんだけど、緊張しちゃってそこまで言えなかったよ」
身体も心も疲弊してぼろぼろだったのだけど、食事をしながらKと一緒にいることで、僕の顔色も戻っていった。
帰り道、ほとんど手をつなぐようにして歩く僕たちは、もしかしたら男同士だから、道行く他の人から見たら奇異に映ったかもしれない。
でも、そんなこと、僕たちにはもう関係なかったのだ。
「僕には、家族がいるんだ」
ふたりで肩を寄せながら、世界で一番温かい我が家に帰った。
⭐️繪もん(EMON)北参道店
03-3478-5050
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-5-1 ニュー外苑ハイツ 1F
https://tabelog.com/tokyo/A1304/A130403/13038610/
カテゴリーLGBT

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