牛すじ。

下茹でした牛すじに、水と青ネギと生姜を

10分茹でて放置して冷ました牛すじ

実は、牛すじをはじめて知ったのは、大人になってから。
10代の終わりに、新宿2丁目のZIPの隣にあった小さなお好み焼き屋さん『季里』のネギスジ焼きを食べたのがはじめてだと思う。その後、はじめてつきあったNと一緒に、大阪で食べたおでんの中にも牛すじは入っていた。
僕は東京出身だったからか、食卓に牛すじなるものが乗ることはなく、母ももしかしたら未だに牛スジを食べたことなどないかもしれない。
ぷるんぷるんしている牛スジは、ほとんど脂肪なのかもしれない・・・と思っていたのだけど、調べてみると牛すじ肉は、高タンパクで低脂肪、コラーゲンやエラスチンなどの肉基質タンパクの宝庫であることを知った。
それ以来、デパ地下の肉屋さんに寄っては、「牛スジありませんか?」と聞くことが多くなった。牛すじは肉の中でも比較的安価なものなので、質の悪い冷凍のものではなく、きちんとしたきれいな牛すじ肉をデパ地下で買うようにしている。
生の牛すじは取れる分量も限られていることと、僕のように牛すじを狙っているおばちゃんが東京でも密かに沢山存在しているに違いない。東京のデパ地下であっても午前中にほとんど売り切れてしまうのだ。
食品は伊勢丹の地下よりも新宿の高島屋に最近はよく行くのだけど、久しぶりに美味しそうな牛すじが手に入ったので、下処理をしておでんを作り、残った分は冷凍庫に保存した。おでん以外にも、牛すじカレーなどにすると美味しい。『どて煮』は、甘いので好きではないが、大根と一緒に煮込むととても美味しいし、茹で汁と出汁でスープにしても溜まらなく美味しい。
牛すじで重要なことは、その下処理にある。おでんや煮込みででとろんとろんになるまで煮込むには、きちんと茹で溢したあとに1時間から2時間かけなければならないのだ。それゆえなのか、おでんのタネが売っている売り場では牛すじは1串で450円くらいしていたりする。
牛すじ自体は安価で手に入るので、僕はまとめて買って一気に圧力鍋でした処理をするようにしている。圧力鍋を使えば、沸騰してから10分煮込めば下処理は終わる。おまけに美味しい茹で汁も味わえるのだ。
⭐️牛すじの下処理
<材料> 牛すじ(量はどれくらいでもよい) ネギの青いところ2本くらい 生姜1かけ 日本酒 水 <作り方> 1.牛すじをざっと水で洗い流し、血の付いた部分を洗い流す。(デパ地下で買ったものはきれいなのでそのままでもよい) 2.鍋に水をたっぷり入れてお湯が沸いてから、はじめて牛すじを入れる。 3.そのまま強火で、少しして沸騰してきたら5分くらい灰汁を煮出す。(取らなくてよい) 4.5分したら牛スジをザルに上げて、灰汁や汚れがついていたら水で洗い流す。 5.食べやすい大きさに切る。おでん用には2センチくらいに。カレーや煮込み用には大きめに切る。 6.圧力鍋に入れて、きちんとかぶるくらいの水と日本酒を入れる。水:日本酒=4:1くらいに。お水が800ml:日本酒200mlくらい。(※圧力鍋がない場合は、6以降鍋に入れて、同じようにして1時間から1時間半茹でる) 7.ネギの青い部分を2本くらいと、生姜1かけ大きめを皮付きのままスライスして載せる。 8.蓋を閉めて強火で、最強にメモリが上がったら弱火にして10分したら火をとめて、自然放置。 9.鍋が冷めたら牛すじを用途別に取り分ける。茹で汁を漉して捨てずに取り分ける。とろんとろん牛スジの完成! ※おでんに入れる場合は、牛すじからも出汁が出るので、串に刺して大根などと一緒に最初から入れること。 ※茹で汁は、一旦冷まし、上に白い脂肪が蓋のようにつくので、それを捨ててから使うとスッキリとした煮込みのスープになる。
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