バリ島旅行記vol.8(海での1週間)

朝ごはんを作ってくれるヴィラのお兄さんは、毎朝僕たちにバリ島の言葉を教えてくれる。
「スラマッパギ! これはおはようのあいさつ」
「スラマッシアンはこんにちは」
「アパ カバール これは、またね!っていう意味。言ってみて」
「アパカバール?」
「そうそう!いい感じ!」
僕たちがバリ島の言葉に近い言葉で言えると、お兄さんはとてもうれしそうな顔をする。毎朝、お兄さんに昨日の言葉を聞かれるだろうからと、昨日習った言葉を復習しておくのだ。
今日はタクシーで南の海岸にある『PANDAWA BEACH』へ行った。20キロくらいの距離なのだけど、途中車の渋滞があるのと、田舎道でどうしても1時間くらいかかってしまう。
『PANDAWA BEACH』の海は白い砂が持ってきてあり美しく、午前中は波が高かったのだけど午後になると遠くにある岩礁のおかげで穏やかになった。ここは我々の滞在するスミニャックと違って、観光客も中国人やジャワ人など、アジア系が目立っている。
僕はビンタンビールを飲みながら、Kは生ココナッツを飲みながら、ぼんやりと海を眺めている。時折、日に焼けたおばちゃんがやってきては、マッサージをしないか?と声をかける。
僕は今まで、長期の休暇でリゾートに来たことがなかった。長い休みが取れれば、ニューヨークかパリかイタリアに出かけて、町での暮らしを楽しむ方が好きだったのだ。
長期で休みが取れたらどこに行きたいかとKに尋ねると、「海がいい」と言うのだ。
今までは、海しかないようなリゾートは僕自身何をしたらいいのかわからないし、あまり気乗りがしなかったのだけど、今はこうしてバリ島の海をのんびりと眺めながら、1週間こんな風に過ごすのもいいものだなあとしみじみと感じ始めている。
今まで自分ではやろうと思わなかったことも、こうしてKと実際にやってみて、この年で自分も変われるものなんだと知ることは、人生をもっと豊かにしてくれる。
おばちゃんに足の裏マッサージをされながら、ぼんやりと青い海を眺めていた。
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