いつも心はジャイアント

リカルドとローランド

スウェーデンのアカデミー賞3冠を取ったという映画。
頭蓋骨が変形して、奇形で生まれてきたリカルドは、父親は出て行ったきり、母親はリカルドを産んだ後は精神疾患にかかってしまい病院へ。リカルドは母に会うこともできずに施設で暮らしている。
そんなある日、リカルドはペタンクという競技と仲間たちに出会い、ペタンクで優勝するために夢中になって練習を重ねてゆく。
一瞬ドキュメンタリーなのかと思うほど、周りのスタッフや障害を持った施設の人々にリアリティがある。
あまりにもリアリティがあるので、リカルドが奇形であるためにことごとく偏見や好奇の目に晒され、虐めに会うたびに泣いてしまった。映画を見ていると、自分の中の奇形児や障害者を見ている日頃からの視点を試されている気がするのだ。
映画として素晴らしい作品というのではないのだけど、この映画を見て一番よかったことは、リカルドの親友のローランドのような人物を見つけることができたこと。
奇形児のリカルドに常に寄り添い、守り、戦い、リカルドにとって一番いい生き方を選択出来るようにやさしく導き続けるローランドの姿を見ていたら、世界で一番尊く美しいものは、他者へのやさしさや思いやりなのだということを改めて思い知った。
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