駅までの道のり。

家から駅までの道は歩いて8分くらい。今週はKが早番なのだけど、洗濯も食器洗いも済ませて8時過ぎには一緒に駅に向かって歩いた。
いつもおばあさんが花の手入れをしている家の前を通りながら僕が言う。
僕「木瓜が終わってバラが終わって、今度はあじさいだね」
そんなことを話しながら、同じ景色であってもふだん僕が見ている景色とKが見ている景色が全然違うことに気づいた。
K「前から来るおばさん、いつもものすごい勢いで歩いてくるんだよね。こないだなんか、障害児の団体を睨みつけてた」
僕「こわいね・・・はじめて見た・・・」
僕「あ、あの向こうを歩いている男の子!すれ違う時、いっつも俺の足下の靴をチェックするんだよ。それもあからさまにふりかえって靴を見てるの・・・たぶん、ニューバランスが好きで、僕がとっかえひっかえニューバランスを履いてるからチェックしてるんだと思う。俺の顔は見ないから100%ノンケだな」
K「へー、面白いね」
僕はよく、通りの花や木や植物を見て歩いているようで、Kは集中して人を見て歩いているみたい。狭い道を何人もがすれ違えないくらい広がりながらこちらに向かって歩いてくるのもKは苦手のようだ。
僕「俺もいやだから、車道に出て歩くよ。朝から嫌な気持ちになりたくないもん」
K「Kちゃんはそのまま、避けないで突き進んでく。だって向こうが広がってるんだもん」
そんな話を聞きながら、向こうから来る会社を急ぐ人たちに向かって突き進んでゆくKのことを想像して、ちょっと笑ってしまった。
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