上高地のガイドツアー。

ノビネチドリ

ツマトリソウ

ため息のでる穂高連峰

上高地には、ガイドをしてくれるツアーがある。そこで僕たちは、朝6時から1時間の上高地ツアー(1000円)に参加した。
ガイドをしてくださったのは、もうとっくに定年されているおじいさん。はじめに穂高岳や焼岳を望遠鏡で見ながら上高地の土地の成り立ちを説明してくれる。
その中で一番驚いたのは、梓川の本当の川底は、350メートルにも及ぶということ。今は土砂で上に上がってきているけど、日本3位の標高3190メートルの穂高岳をはじめ、様々な山が連なる中で梓川は深くV字型に切れ込んでいるのだ。
樹々や山野草を見ながら解説をしてくれる。ノビネチドリ、羅生門かづら、ツマトリソウ・・・。上高地特有の植物には、落葉松や化粧柳や小梨があること。小梨はリンゴに似た花を咲かせているのだけど、そもそもリンゴの台木にされていることなど。これら上高地特有の植物たちが、他の場所とは明らかに違う上高地の樹々の美しさを演出しているのだ。
梓川の横を流れる清水川は全長350メートルしかないのに、1秒間に数トンの水流が勢いよく流れている。それらの水は一体どこから来るのかというと、周りの山々から地面を通って水が流れ上に湧き上がってきているのだそうだ。
先ほどからずっとウグイスの声は聞こえても一向に姿が見えないと言うと、ガイドさんは口笛でウグイスの鳴き真似をした。
「ホーホケキョウ!」
すると、近くですぐに本物のウグイスが鳴き返した。「ホーホケキョウ!」
「ウグイスは縄張りを持っているから、他のウグイスが縄張りに入って来ると、自分の存在感を知らせるんです。」
そう言ってもう一度鳴き真似をした。
「ホーホケキョウ!」
するといてもたってもいられなくなったウグイスが、枝の間を動いたのだ。
「ほらね。すぐに見つかったでしょ?」
思いがけず、いとも簡単にウグイスを見つけることができたのだった。
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