ピープルデザインストリート

我らが神宮前二丁目では、半年に一回くらいの割合で神宮前2丁目商店街におて『ピープルデザインストリート』なるものをやっている。
商店街の通りを通行止めにして、出店が出て様々な催しも行われるのだけど、町をゆくあらゆる世代の人たちが参加出来るようなお祭りを目指している感じなのだ。
神宮前二丁目にはポット出版というのがあって、そこが発行する神宮前二丁目新聞というものをちょっと手伝っていることもあり、日曜日のピープルデザインストリートに参加をした。今回は『ボッチャ』というパラリンピックの正式種目を、通りに青いビニールを敷いて行うという取り組み。
『ボッチャ』は、身体の大きさや体力に関係なく誰でも参加出来る競技で、赤い玉チームと青い玉チームに別れて、どちらが白い玉に少しでも近づけることができるかと競う競技。玉は、お手玉を少し硬くしたようなもので、老人でも子どもでも投げたり転がしたりすることが出来るのだ。
11時半にはじまると、ボッチャをやりたいと言う人が次々と押し寄せ、家族連れ、友達同士、カップルなど、様々な人たちが思い思いに玉を転がして楽しんだ。
ボッチャを見ていて本当にいいなあと思ったことは、きっと普段は体育や運動会などであまり活躍出来ないような子どもが、ボッチャでは思わず勝ち抜いたりして活躍出来ることだ。スポーツにおいて勝った経験などないような子どもが、目を輝かせている光景を見て、お父さんやお母さんも同じようにうれしそうにしている姿がとても印象的だった。
あるお父さんなんかは、「この玉はどこに行けば売っていますか?」と、僕がボッチャの関係者と思ったのか、我が子にすぐにでも買ってあげたいと思ったようで熱心に聞いてこられた。
ボッチャをやっている隣には、テーブルに椅子がいくつも並べられていて、僕の高校時代に売店で働いていたおばあさん(当時はおばちゃんだった)がいて、久しぶりに挨拶することが出来た。売店のおばちゃんは、僕が不良グループにいたにも関わらず、当時の僕の彼女ともども世話を焼いてくれたのだった。
30年以上ぶりに会うおばちゃんは、覚えていてくれたことをとても喜んでいるようで、「○○とは今も元気にしてるの?」と、当時の僕の彼女の名前を出すのだけど、僕は卒業してから電話でしか話していないしか伝えられなかった。
『ピープルデザインストリート』が素晴らしいなあと思うところは、こんな風に小さな子どもから家族連れ、通りがかりの外国人や若者たち、老人まで、誰であっても参加出来ること。高齢化が進み、町によっては過疎化が進むこれからの時代に、自然と様々な世代や人種が交わってゆく機会があるということは、とてもたいせつなことだと思うのだ。

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