ふたりで眠ること。

仲のよい夫婦でも、寝る時は別々に寝るという夫婦は結構多いものだ。
いびきがうるさいからとか、歯ぎしりがうるさいからとか、夫がトイレに立つからとか、理由は様々なのだろうけど、結局のところ、ひとりの方が気ままでよく眠れるということなのだと思う。
そして、僕もずっとそう思ってきた。
「眠る時は、ひとりの方が気がねなくていい」
でも、Kと一緒に眠るようになって、朝、眠りから覚めた時に、隣に恋人がいるということは、たとえようのない安心感だということを知った。
そして、1日の中でも僕が最も幸福を感じる時間は、朝起きて、ふたりでぬくぬくと布団の中で過ごしている時間だと気づいた。
起きなくてはいけないリミットの時間はお互い知っているのだけど、寒いベッドの外へ出るのが嫌で、ふたりでいつまでもできる限り布団の中に潜っている時間。
頭は半分寝ぼけたまま、Kがぴったりと僕の隣にいて、時には手を握り合ったまま布団の中に隠れている。
「ふたりで眠りふたりで朝を迎えるってことは、とてつもなく幸せなことだったのだ」

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