ちびまる子ちゃん。

仕事から家に帰ると、まずは晩ごはんの用意をする。ワインかチューハイか焼酎のお湯割りを飲みながら。
そこでKは、そばで僕を手伝いながら、マツコデラックスが出ている番組なんかをiPadで見ている。僕が時々振り返って、マツコの反応を見て笑ったりしながら。
本当は、僕は音楽を聴きながら料理を作る方が好きなのだけど、この頃はKに感化されて今まで見なかったテレビも見るようになったのだ。
ご飯の時はテレビは消して、今日あったことなんかを話す。果物を食べて、すべての洗い物をしたら、お酒を注いで、今度はふたりで、『ちびまる子ちゃん』を観る。(ちなみに前は『まんが日本昔話し』を見ていたのだけど、ほとんど見てしまったようだ)
改めて、昭和の静岡県清水にある家庭を題材にしたこのマンガを、僕は本当によく出来ていると感心してしまう。
「こういう奴いたよな…」「学校でトイレの大便に行けない感じわかる…」などと、昔を思い出してふたりで大笑いするのだ。
そして見終わる頃には、なんだか仄かに温かい気持ちになっていて、幸福とは、こんなことなんだろうなあと思うのだ。
2017年になって、1月の僕の毎日はほとんどこんな感じで過ぎてしまったのだけど、ふと、今年になって一度も新宿二丁目に足を踏み入れていないことに気づく。
何十年間も習慣化していて、当たり前に思えていた新宿二丁目呑んだくれ生活ではなくて、今までとは全く違う平凡な毎日を、今はとても新鮮に感じている。

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