つきあうことは、変わってゆくこと。

Kは、僕と一緒につきあいだして4年が過ぎた。はじめて出会った頃のKは、花の名前も、バラとチューリップくらいしか知らなかったと思う。
それが今や、僕と道を歩いているだけで、「もみじが春なのに赤い芽を出してるね」「八重桜の時期になったね」「あじさいが綺麗だね」」「イチョウが紅葉してきたね」「桜の葉っぱが落ちた後に、もう花芽がついてるね」なんて、植物の変化に気づくようになったようだ。
先日、Kが帰ってきて、得意げに僕に、「この頃、南天の実が真っ赤になって町でたくさん見かけるよ」と言うのだ。
僕は、「もうそんな時期なのかね?お正月に飾るくらいだからそうかもね…」なんて言っていたのだ。南天の実だって、Kはうちの正月の花で水を変えたりしながら覚えたのだろう。
その後、Kと一緒に近所を散歩していたら、急にKが言うのだ。
「ただしくん、ほら!南天の実がなってる!」
僕がKの指差す方を見ると、それはアメリカハナミズキの花の後の赤い実だったのだ。
「あれは、ハナミズキの後の実だよ。真っ赤だから似てるね(笑)」
Kは間違えてしまって笑っていたけど、今までは目にも止まらなかった植物に対して、Kの興味は少しづつ大きくなっていっている。
つきあいながら、お互いが少しずつ変わっていくことが、とても面白いと思うのだ。
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