劇団ぺんぺん第28回公演 TAKE FIVE 千秋楽

劇団ぺんぺんの芝居を、僕は第2回目から観ている。ところどころ海外に行っていたりで観ていない回もあるのだけど、毎年、千秋楽の芝居を観るのを楽しみにしてきた。
それは、もちろん芝居自体の楽しみもあるのだけど、もう一つは、30年くらい通っている『ぺんぺん草』の昔からの常連のお客さんに会えるからだ。
『ぺんぺん草』には、僕が浪人のころから通いはじめていたので、当時僕が一番年下で、若いくせに口ごたえする生意気な子ということで『生意気ひろし』というあだ名で呼ばれていた。
30年のゲイバー人生の中には色々な出来事があって、一緒にイタリア旅行した友人もいるし、ニューヨークに行った友人もいる、誰と誰がくっついただの別れただの、あのカップルはつきあいはじめて30年経っただの、病気で亡くなった人もいれば、自殺をした友人もいて、その人なりに色々な人生の変遷があるものだ。
1年ぶりの劇団ぺんぺんの芝居は、同窓会のように感慨深いものがあって、パーキンソン病の友人が思いのほか症状が進んでいたことに驚きを隠せなかったり、何十年もこの千秋楽の時にだけしか会わないカップルがいたり、毎年九州からこの芝居を観るためだけに東京に来る人に会えたりしたのだった。
そんな姿を見ながら、若い頃には思いもつかなかったことなのだけど、時間だけはみんなに等しく与えられていること。いつまでも若い人なんて誰一人いなくて、みなそれぞれに自分の人生を歩いいるのだと改めて思い知らされる。
1年に一度の同窓会。また来年もみんなに会えるのを楽しみにしている。
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