風邪のゆくえ。

家に帰って来たら、Kが『ガラスの仮面』を観ていたのだけど、話す声が鼻声で、おまけに咳まで出ているのだ。
「ただしくんの風邪がうつったみたい…」
ふたりで暮らす楽しさは1プラス1ではなくて、驚くような楽しい毎日なのだけど、ほとんどの時間一緒にいて、夜寝る時は隣で寝るので、風邪をひいた時は風邪をうつしてしまうことも多いようだ。
だるそうなKに、僕が会社の病院でもらって来ていた風邪薬を飲ませる。
Kの風邪が悪化していくのとは裏腹に、僕の風邪はどんどん良くなっていき、台所に立つことも億劫ではなくなった。
でもその代わり、普段はKがやってくれている洗濯も僕がやり、結局慌ただしい朝を迎えることに。
会社に行く時に、玄関先で僕が靴を履くと、いつものようにKが玄関先まで来て見送ってくれる。
「いってくるね。ゆっくり休んでいてね!」
そう言って、いつも通りにキスをしながら手を振って別れたのだけど、こんな風に毎日キスをしながら見送ってくれるから、風邪もうつってしまったのかもしれないと思ったのだ。
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