アンナとアントワーヌ

『男と女』で有名なフランスの名匠クロード・ルルーシュによる、50作目の作品『アンナとアントワーヌ』を楽しみに、ルシネマに観に行った。
クロード・ルルーシュの作品の中では、僕は、「しあわせ』という作品が一番好きなのだけど、テーマが奥深く、見終わった後に余韻を残すのだ。
アンナはインドで暮らすフランス大使夫人。映画音楽家のアントワーヌが映画音楽の制作のためにインドに訪れ、歓迎の晩餐会でふたりは出会う。
アンナはスピリチュアルな世界や輪廻転生を信じていて、宇宙や神、転生の話をしたがるのだけど、アントワーヌは現実的な視点で物事を捉えていて、「ブーメランはいったいいつの瞬間で、戻ろうと決めるのだろう…」などと、おかしな疑問を投げかける。そう、ふたりは全く違う視点で世界を見ているのだ。
ふたりは静かに惹かれあい、インドで有名な神様のような存在の人に会うための、巡礼の旅に出ることに…。
全編を通してテーマになっているのは、『男と女の恋愛』だ。成熟した大人であるはずのふたりが出会い、物凄い引力で惹かれあい、恋の駆け引きがはじまる。
行き先の見えない危ない恋愛は、やがて驚くような結末へ向かってゆく。
今年79歳のクロード・ルルーシュは、老いても尚、『恋愛』というテーマを精力的に追い続けていた。主演のジャン・デュ・ジャルダンは、映画『アーティスト』で主演男優賞を受賞した俳優だけど、今回も溜息がこぼれるほどハンサムだった。
★アンナとアントワーヌhttp://anna-movie.jp/sp/

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