沖縄の占い師。

飲んでいたら、友人Xが言った。
「沖縄本島に行くんなら、
占い師がいるから見てもらえば?
その人凄かったの。
会って、自分の顔を見た瞬間に、
あなた、◯◯◯万円くらい借金があるでしょう。
って、いきなり当てられたの…
それからズバズバ言われて…」
なんだか恐ろしい気もするけど、これも何かのタイミングかと思い、ネットで夕方に予約を入れてみた。
うるま市にある指定の場所に行くと、奥のソファのある部屋に通された。程なくして太った女性が入ってきて僕の向かいに腰を下ろした。
女「こんにちは。それでは出生時間を使った四柱推命と、お名前と、手相を見て、何か感じたら話していきますね…
あなた、4年前くらいに人生の転機を迎えているわね…」
僕「4年前・・・何も思いつきませんが…」
女「それと、人生で一番大変だったのは、あなたが39歳の時。14歳も大変だったわね…
それから、あなた、32歳くらいの若い彼がいるわね…」
僕「あ…今は31歳ですけど今年32歳になります。
39歳の時は、10年間つきあった恋人と別れたのと、父を亡くしてとても辛い年でした…」
女「そうでしょうね…でも、その時ほど辛い時期は、もうあなたの人生には訪れないから心配いらないわ。
それと、前の恋人は、生きていたら54歳くらいね」
僕「僕よりも6歳上だから…そうですね」
女「引越しは、今年以降4年間は絶対にしてはいけません」
僕「え!
昨年末の12月に引っ越したんですが…」
女「あらよかった!
今年の節分以降は絶対にダメなのよ…よかったわ」
女「あなた、ご両親から遺産を相続された?お金には困らないわね…」
僕「いや、遺産なんて何も相続してません。うちに遺産なんてないんじゃないかな…笑」
女「いや、手相にもここにはっきりとそう出てるの。もしかしたら、どなたかがもうお決めになったのかも…とにかく心配いらないわ」
僕「お金はすべて僕の前を通り過ぎてゆく人生なんですけど…ははは」
女「あなたの今の若い彼ですけど…
彼はとってもあなたにとっていい人よ。いつ出会ったの?
彼の胸に熱いものが見えます。あなたのことをとっても愛しているみたい。
それと、若いこともあって嫉妬深いから、あなたの方が注意しないとダメよ」
僕「そうですか?
考えてみたら、4年前…
あ、さっき4年前が何かの転機とおっしゃってましたね…」
僕がゲイだとバレたのは、友人の名前を出していたからだろう。僕は、すぐに人と打ち解ける方だし、自分からどんどん話すようなところがある。
今となっては、占い師がズバズバ当てたのかどうなのか、もはやはっきりしないのだけど、これから先の注意した方が良い年、仕事のことなどを聞いた。
女「56歳の前に健康診断にきちんと行ってくださいね。56歳は何かの病気の暗示がありますが、いい先生を見つけるとかしてあなたは必ず病気を克服出来ますから。
それと…お仕事ですが、24歳からずっと仕事運がついてますよ。あなた、仕事楽しいでしょう?」
僕「恵まれた仕事だとは思いますが、もっと何か出来るんじゃないかといつも思っているんです」
女「あなたは、働くことによって、人が喜ぶのが好きなようですね。
そして、何か物を書くのか作るのか、その仕事を64歳までバリバリ続けると出てます。その後も74歳までずっと働くと出てますね…」
僕「え?!な…74歳!!!
そ…そんなあ〜
もうそろそろゆっくりしたいと思ってたんです…」
女「あなたは、仕事をしなくなったらおかしくなってしまいます。
とにかく74歳までがんばってくださいね」
そう言って占い師は、僕に謎めいた笑顔を見せた。占い師は、100年以上続くユタ(沖縄の霊媒師やシャーマンのようなもの)の直系の家系だという。
このまま74歳まで働くことになるのだろうか…。

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