noma 世界を変える料理

コペンハーゲンにあるレストラン『noma』は、英国のレストラン紙が選ぶ『世界ベストレストラン50』第1位に輝いたお店。北欧料理という今までなかったジャンルを創造し、世界に認めさせた『レネ・レゼピ』という天才シェフの素顔に迫るドキュメンタリー。
昨年、コペンハーゲンを訪れた際に、行きたいと思っていたのだけど、突然の旅行だったので予約が叶わなかったレストラン『noma』。世界一の王座に4度も輝いたレストランとは、いったいどんな料理を供するのだろうか?
映画は、レネに4年間密着して、レネの生い立ちからお父さんお母さん、奥さんや子どもたち、スタッフ、食材の生産者・・・ゆっくりとレネというカリスマシェフの素顔を追いかけてゆく。
世界一の料理は、いったいどんな素材を取り寄せ、使用しているのか・・・今まで僕は勝手に、世界中から最高の食材を取り寄せて、趣向を凝らした料理を創作しているに違いないと思っていたのだけど、それが、完全に裏切られてしまったのだった。
レネの使う食材は、そのほとんどすべてが、デンマークかその周りのスカンジナビア産のものに拘っていたのだ。そのため、極上のイタリア産のオリーブオイルを使うこともないし、季節外れのスペインの野菜を使うこともない。
地元の漁師や農家、キノコ採集師から直接食材を買い付けて、その季節、その土地ならではの一期一会の料理を作り上げてゆく姿は、時に厳しく何か神聖なものを感じさせる。
僕は料理が好きなので、この映画を思いっきり楽しむことができたのだけど、もし料理に興味がなかったとしても、必ず楽しむことが出来る素晴らしいドキュメンタリー映画だと思う。
それはなぜなら、世界一という偉業をなし得た人が、物事に対してどういう姿勢で向き合い、人に対してどんな風に接し、家族とどんな風に暮らしているのかを垣間見ることが出来たから。
この映画を見た後は、自分の生き方をもう一度考え直させるような、そんな影響力を持った素晴らしい作品。
★noma 世界を変える料理http://www.noma-movie.com

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