マグロの誕生日。

カンパチの頭

Gは、僕にとって妹のような存在。アクティビストなので日頃から忙しく飛び回っており、仕事でもしょっちゅう海外に行ったり、日本でもほとんどじっと休んでいる間がないくらいに動き続けている。
そんなGのことを、僕は『マグロ』と呼んでいるのだけど、みんなの前で「Gはマグロだからなあ…」と言うと、Gは、「そっちのマグロじゃないんです!」と言って弁解する。(本当のところ、Gがベッドでマグロなのかどうなのかは知らない)
この一年、Gとともに、『OUT IN JAPAN』の撮影会をこなし、色々な町にも撮影のために訪れた。その都度、あまりにも忙しい中、Gは現地のスタッフとのやり取り、撮影の手配やレスリーたちとの打ち合わせなど、いつもご飯もほとんど食べないで動き続ける。周り中に気を遣い続けながらもニコニコ顔でみんなに会い、指示を出し、対応をしている。
そんなGを見ていると、「シャイニーゲイでいることも大変なんだなあ…」と他人事のように思うのだけど、これにはみんなが知らない別の顔があって、帰りの新幹線なんかで僕とふたりきりになると、すかさず「東京まで寝ていいですか?」と言ってすぐに眠ってしまう・・・。
電車に乗っても、ふたりでいると、ほとんど横ですやすやと眠っていて、僕はいつも、「この寝顔を何度見たことか…」と思うのだ。
そんなGから、仕事中にLINEが入った。
「今日が30代最後の日なんです…」
そこで急遽、30代最後の食事を一緒にすることに。なにが食べたいのかと聞くと、「炭水化物以外」と答えが返って来て、新宿三丁目の名店『鼎http://tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13000879/
』へ。『鼎』のことはここにも書いたことがあるけど、本当に素晴らしい『THE 居酒屋』だ。
急に決まった晩ご飯だったのだけど、店に向かいながら何気なく弟のようなFにも声をかけてみると、すべての予定を払いのけて、Fも飛んできた。
ふたりは誰もが知るLGBT業界のアクティビストで、日々めまぐるしくマグロのように動き続けながら暮らしている。それでも忙しい合間をぬって、時々こうして一緒にのんびりと食事できるのは、僕にとっても幸福な時間だ。
僕の恋人のKもいるので4人で楽しい食事となったのだけど、GもFも、一緒にいるだけで寛いでいるのが伝わってくる。
やがて深夜が近づく頃、行きつけの『Bridge』に行き、みんなでGの40歳の誕生日をお祝いした。
マグロ、お誕生日おめでとう!
カテゴリーgay

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