青いカーディガン。

イタリアの海を思わせる真っ青なカーディガンは、高校生の時に買ったもの。
このカーディガンを着て、今も使っているBRADYのバッグを肩からかけて、当時のPOPEYEという雑誌に載ったこともある。いわゆる、『町で見かけたお洒落な男の子』というような・・・。
寒い日と温かい日を繰り返すようにしながらも、ゆっくりと春の気配を感じはじめたこの季節になると、厚手のセーターはもはや着る気がしなくて、薄手の、しかも色鮮やかなセーターを着たくなる。
会社でこのカーディガンを着ていると、声をかけてくる人がいる。
「綺麗な色ですねー」
「高校の時から着てるんですよ」
「え?本当ですか???」
僕は、若い頃には洋服の道に進もうかと思ったほど洋服が好きで、様々な新しいものにもトライしたのだけど、結局年を重ねてくると、本当に好きなものだけを、ずっと長く着ていくことが好きなのだとわかった。
買う時は、ちょっとためらうほど高く感じたものも、30年着た後に、その価値は十分にあったと思えるのだ。

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