新しい家。

昔、iPhoneが出た頃、タックスノットのタックさんが、フリック入力について言っていた。
「なんだか、新しい恋人とつきあいはじめた感じなのよね…。今までの恋人とは、やり方がいちいち違うの…」
僕が新しい家に住みはじめて、ようやく2週間くらい経っただろうか?(5日間くらいはいなかったのだけど)
新しい家は、新しい恋人に似ている。
何から何まで違うからだ。
ベランダ三方向に窓があるので、朝起きるとまずは、すべての窓を開けて風を通す。
リビングダイニングが、前は正方形に近かったのだけど、新しい家は細長いため家具の配置が変わり動線も変わった。料理の時にはその配置にまだ慣れない。
寝室が縦長になったので、ベッドサイドにテーブルを置かなくなり様々な本をベッドに持ち込むのをやめたら、すぐに寝るようになった。
以前はフローリングだったのに、今回はカーペットに。液体をこぼさないように…と、自然と暮らし方が丁寧になった。(ちなみに、日本ではフローリングが絶大な人気だけど、僕はカーペットの方が暮らしやすいと思っている。きちんと掃除すれば衛生的にも問題ない。それに、フローリングの素敵なホテルというのを僕は知らない)
前の家には廊下の壁一面に本棚があったのに、今の家には廊下もほぼないので、本をどうやってどこに収納するのかずっと頭を悩ませている。
お風呂は小さくなってしまったけど、水圧が強いので気持ちよい。(新しいマンションでは当たり前のことだけど、古いマンションにしか住んでいないため新鮮だった)
ゴミの分別の仕方までとても細かくやるようになった。(以前は、いつでもゴミ置き場にゴミを出せたし、掃除の方がきっちりと分けてくれていたのだ)
昔よりも飲み歩くことが減って来たように思う。キッチンで料理をしたり、リビングで本を読んでいるうちに眠くなるのだ。
前の家に比べていいことも沢山あるけど、前の家の方がよかったと思うこともある。例えば、静けさ。今の家は、道に近いため、車の音が聞こえてくる。
そして、そんな気になることさえも、暮らしているうちにいつの間にか慣れてきて、気がつけばそんなに気にならなくなっている。
新しい家は、新しい恋人に似ている。

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