たいへんな時には。

僕には、知り合ってから25年くらいになる友人Tがいる。年は僕の2つか3つ上50歳くらいだろうか。
特にしょっちゅう連絡を取り合うような仲ではないのだけど、時々思い出したようにLINEが来るし、ぺんぺん草でもひょんな時に顔を合わせるので、まあ元気にしているのだろうと思っていたのだ。
それが、先日のぺんぺん劇団の芝居の後、一緒に食事をしたら、少し前に肺炎をこじらせて入院していたということがわかった。
僕「肺炎?!肺炎って、老人がよくなる病気じゃない?こじらせたって大丈夫だったの?」
と叫ぶ僕に、「今は大丈夫だけど、年をとるといろんなところにガタがくるのよ・・・」と、なんだか力のない返事。「KIがいてくれて助かったわ。やっぱり年下の恋人に限るわ」と言って笑った。
幸い、Tにはもう15年くらいになるだろうか、年下の恋人KIが一緒に住んでいたので、彼がすべて面倒を見てくれて、ようやく退院することができたようだ。
そんな話を聞いて、なんだか病気のせいかやつれて、心なしか老けたようにも見えるTのことが、とても心配になったのだ。
翌朝、Tのことが気になっていたのでTにLINEをしてみた。
僕「体調崩したり、何かあったらすぐに教えてね!」
しばらくすると、Tから連絡が入った。
「死にそうな時は言うから、心配しないで。入院くらいで死にゃしないから。」
年を重ねていくと、思わず体調を崩すようなことがある。家族を持つ人が少ないセクシュアルマイノリティにとって、そんな時に頼れるのは恋人であり、友人だろう。
たいへんな時には、頼って欲しいし、そんな人間でありたいと思う。これから先、僕だって何かが起きたら、思わず友人に助けを求めることもあるに違いない。
たいへんな時には、誰かを頼ろう。
支え合って、僕たちは生きているのだから。

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