ゲイの鑑。

ぺんぺん草で飲んでいたら、もう20年以上前からよく知っているTKが入って来た。
鼻息荒くTKが言うことには、これから家族会議をやるのだそうだ。
家族会議と言っても、TKは49歳くらいで年下39歳くらいのKYと二人暮らし。昔はTKのお母さんも一緒に暮らしていたから、お母さんも交えて何か話し合うのかなと思ったら、KYの長崎のお姉さんの息子27歳を春からしばらく預かっているのだとか。
その27歳の甥っ子の進路について、TKとKYと甥っ子の三人で話し合うらしい。
僕「いいなぁ、27歳なんて…年齢だけでイケるんだけど…」
TK「いやぁそれが、若い子なんて本当に臭いだけだということがよーくわかったわ。本当に死ぬほど臭いのよ…若い子の臭いがいいなんていう人の気がしれないわ!」
僕「それにしても、そんなに大きな子、何を話し合うことがあるの?」
TK「それが、海外に勉強に行きたいんだって言うのよ…それで、一度チャンスをあげてテスト受けさせたんだけど、6点取らなきゃいけないのに5点しかとれなくて…
あの子、馬鹿正直だから、勉強しなかったことも素直に言うし…」
僕「それで、KYはどんな感じなの?」
TK「KYは、私が甲高い声で散々わめき散らした後に、最後に出て来て一言言うのよ。まるでお父さんみたいに威厳を持って…
なんだか私が意地悪なお母さん役みたいになっちゃってんのよ!頭にくる!」
僕「もしかして、学費も出してあげるの?」
TK「どうせ私たちゲイなんて、自分だけ美味しいもの食って、旅行ばっかり行くくらいなんだから、ちょっとは家族のために何か出来たら…と思うのよ…
だいたいあんたも同じでしょう!美味しいもの食って、旅行ばっかりして…」
その臭い甥っ子が(笑)、ゲイのおじさんカップルと暮らしていること自体、ちょっと信じられないのだけど、ゲイのおじさんたちは甥っ子をなんとか海外に留学させてあげようと必死なところもなんだかまるで映画みたいだ。
TK「狭いところで三人で暮らしていてもう大変なのよ!私たちその子がいるからいちゃいちゃすることも出来ないし…」
僕「あんたたち、長くつきあってて、まだいちゃいちゃしてんの?気持ち悪い!」
そんな話をしながらみんなで大笑いしたのだけど、そんなことをしようとしているTKとKYカップルのことを、なんだかすごいなぁと思ったのです。
まさに、ゲイの鑑。
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