COPENHAGEN PRIDE

コペンハーゲンのPRIDEは、11日の火曜日から16日の日曜日まで、ほぼ1週間まるまる使って各種イベントが開催される。
パーティーや交流会、勉強会などがあり、市庁舎の広場にコンサート会場が設けられ、様々な店が出店し、昼間から人が押し寄せてビールを飲んでいる。ちょうど、東京レインボープライドの代々木公園でのイベントが1週間続く感じと思えばわかりやすいかもしれない。
町中も、『COPENHAGEN PRIDE』の幕がかかっていたり、ビルにレインボーフラッグがはためいていたり、セブンイレブンがレインボーカラーになっていたり、町をあげて盛り上がりを見せていた。
パレードは、土曜日の13時にはじまり、3時間くらいで2キロ強の距離を歩き、コペンハーゲン中央駅を通り、市庁舎前が終点となる。
ホテルで浴衣に着替え、『PRIDE FROM JAPAN』のボードを掲げることに。都合良く、ホテルの前がパレードのコースだったため、友人たちとホテルの前でシャンパンを開けて、乾杯をしながら見ることができた。
パレード自体は、13時スタートだというのに13時過ぎてもだらだら車や自転車が走っているし、なんのバリケードも見当たらない。「ほんとにパレードやるんだろうか?」なんて思ってしまうくらい、警察もいない。これがニューヨークやトロントならば、柵が置かれたり、警察がところどころにいて、監視の目を光らせている頃だろう。
そして13時半を過ぎるころからどこからか人がぱらぱらと沿道に座りはじめ、角を曲がってパレードの先頭が見える辺りでみんなが騒ぎはじめた。
パレードの先頭は、大きな車の上に人が何人か乗って現れた。その後、様々なフロートが続いてゆく。
デンマークの国家機関に関わる人たちは真面目そうに歩いていくし、LGBTの警察官もいる。ドラアグクイーンは様々な衣装に身を包み、ヨーロッパらしいグロテスクさに溢れている。
そのうちに、老人たちを三輪車のような自転車に乗せた集団が現れた。よぼよぼのおじいさんやおばあさんたちは、みんながLGBTではないようで、どうやら、LGBTのグループが、高齢者をサポートしているみたいだ。
また、ゲイやビアンのカップルが、子どもを連れて普通に歩いてくるし、ビアンの集団が元気よくパレードを煽動している。
沿道に柵がないため、みんなが僕の『PRIDE FROM JAPAN』のボードや浴衣姿を見ては、「ありがとう」「こんにちは」「さようなら」と声をかけて来たり、「WE LOVE YOU!」と言ってハグをして来たり、お酒を注いで来たり、乾杯しようと走って来たり、ハイタッチを求めて来たり、キスをして来たり・・・
そんな中でいつも驚くのが、急に真面目な顔をしてお辞儀をする人たちがいることだ。『日本人=お辞儀』なのだろう。笑ってしまうのは、なぜだか両手を自分の前でぴったりと合わせてお辞儀をするのだ。それはまるで、タイのお辞儀のように・・・
パレードが終わると、みんなが市庁舎に向かって歩き出した。これから始まるコンサートに行くのだろう。ところどころ広場に集まっては、お酒を飲み、仲間たちと語り合いハグしている人たちがいる。
コペンハーゲンPRIDEは昨年を凌ぐ参加者が集まったようだ。ぎゅうぎゅうに人が押し寄せたステージには、政治家もスピーチをしに来たし、髭女装のコンチータもいた。
世界ではじめて同性カップルの人権を勝ち取ったこの国は、この日、観光者も地元の人も混じり合い、沢山の笑顔で溢れていた。
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