はじめての、ゲイビーチへ。

右側に今日子がいた

岩陰に潜むゲイたち

いくつも岩があり死角が存在する

僕が学生の頃だから30年前くらいだろうか?東京のゲイの間では、鎌倉の外れにある『小坪』という海岸にゲイビーチがあった。
ゲイが裸で日光浴をしていたり、海で華やかにセックスをしていると聞いて、なんだか怖いけど、ちょっと見てみたいような気持ちでいたのを覚えている。
昨年の東京国際レズビアン&ゲイ映画祭で話題になったフランス映画『湖の見知らぬ男』は、ゲイビーチで起こる殺人事件を描いた怖い映画だった。ゲイビーチは、たいてい一般の人が入ってこないような場所に、秘かにあるからだ。
沖縄本島に有名なゲイビーチがあると聞いて、友人と怖いもの見たさで行ってみた。場所がとてもわかりづらいのだが、カーナビには、『アーヂ島』と入れると良い。海を見てアーヂ島の右側に波にえぐられた鍾乳洞のようなものが沢山あるのだけど、その辺一帯がゲイビーチだ。
ここのゲイビーチは、干潮時には砂の上を歩いて行けるが、満潮時には水が来るので、車を止めた場所から海に入って行かなければ到達出来ないようだ。
僕たちが歩いて行くと、入り口付近に日焼けした30代短髪が岩陰に立っていた。
全裸で、しかも勃起している…水平に…
そしておもむろに音楽を大音量でかけ始めた。曲は、小泉今日子…
更に奥に歩いて行くと、二人連れなんかが一緒に横になって日焼けしていたり、一人で来ているおじさんが寝そべっていたりしている。海の方を見ると、海に入っている人もいる。彼らがゲイなのかそうでないのかはわからないけれども。
はじめて行ったゲイビーチの感想としては、『秘密めいた淫靡な場所』だった。なんというか、ゲイビデオの中にいきなり自分が入り込んでしまったような感じ…。
昔はこんなところ、気持ち悪いし不潔…と思って絶対に足を踏み入れることはなかったのだけど、今の僕は、好奇心に駆られてこんなところも見てみたいと思ってしまう。
そして改めて思うのは、ゲイのセックスに対する飽くなき好奇心のことだ。
年を重ねて思うことは、人生、どんなことでもまずは見てみた方がよいということだ。
だって、小泉今日子の曲をかけながら、全裸で海辺で勃起しているゲイなんて…
なんだか三島由紀夫の小説に出てきそうではないか。
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