天才たちの日課

朝は6時に起きて、家中を歩き回り、窓を開けたり、そこらへんにある箱の中身を見て回ったり、本をあちこち移動させたりしながら、朝7時には起こしても怒らない人間に慎重に電話をかけるフェリーニ。
ガーシュインは、インスピレーションは信じなかった。そんなものが来るのを待っていたら、年にせいぜい三曲しか作れないと言って、毎日こつこつ仕事をするのを好んだ。
夜明けとともに起きて正午まで絵を描き、昼食をとり、午後から夜まで長い飲み騒ぎをして、その後友人たちを自宅に誘い、眠りにつくために古い料理本に目を通すフランシス・ベーコン。
ベットの上やソファの上でいつも横になりながら本を書くカポーティは、タバコの吸殻を3本以上灰皿に入れなかったり、数字が並んでいると足し算をせずにはいられなかった。
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天才と呼ばれる人の中には、時間を無駄にせず、自信喪失することもなく、自分の仕事に没頭して後世に遺る偉業を成し遂げる人がいる。
また、時間を浪費したり、インスピレーションが湧くのを待ったり、スランプを経験し、もがき苦しみながら素晴らしい作品を遺す人もいる。
そして一番興味深いのは、日々仕事に励みながらも自分に自信がなく、迷い、不安になりながら、なんとか生きている人たちもたくさんいることだ。
この本は、過去の参考文献を集めることで、偉人たちがどんな毎日を送っていたのかを仄かに浮かび上がらせている。
その姿はまるで、僕たちの隣人のようでもある。
★天才たちの日課 メイソン・カリー著
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