はじまりのうた

『ONCEダブリンの街角で』の監督が、ニューヨークを舞台にロマンチックな映画を撮ったということで、楽しみに新宿ピカデリーに観に行った。
主演は、今をときめくキーラ・ナイトレイそしてキッズ・オールライトのマーク・ラファロ。恋人役にマルーン5のボーカリストアダム・レヴィーンや名優キャサリン・キーナーが出ているということで期待もマックスに。
見知らぬ街NYで恋人も何もかも失ったグレタが、さばざまな人と出会い、歌うことによって少しずつまた自分を取り戻してゆく話。
この映画のために猛特訓したというキーラ・ナイトレイの歌が素晴らしい。彼女は今、世界で一番美しい女優の一人ではないだろうか?上品な顔立ちなので、NYの売れないミュージシャンという設定や、ロウアー・イーストサイドの変遷を遂げてゆく背景に合わないような気がしていたけど、髪型から洋服、やさぐれた雰囲気まで演技で魅せてくれた。
音楽プロデューサーのダン(マーク・ラファロ)は、相変わらず真珠のように輝いている。この人、出て来た時はいつも、「なんだろ?このむさ苦しいおっさんは・・・」と思うのだけど、映画の終わりの方では不思議な魅力に引き込まれていつのまにか好きになってしまう特異な役者だ。
映画の中で、グレタとダンが、シナトラなどの曲をバックに、ニューヨークの町中を歩き回るシーンがある。監督は、このシーンを撮るために、この映画を作ったのかもな…と思わせてくれる、音楽に対する尊敬と慈愛に満ちた美しいシーンだ。
友達同士や恋人と行くにはうってつけの、観た後に清々しい気持ちになれる映画。
★はじまりのうたhttp://hajimarinouta.com

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