ひろしさんがパタヤから帰ってきた。

ぺんぺん草のドアを開けると、いつもより人が多く、そのうちに狭い店は満員になり、後ろに立つようになった。
2週間あまりタイのパタヤに旅行に行っていたひろしさんが帰ってくる日を、どうやら常連たちは待ちに待っていたようだ。みんなが代わる代わるひろしさんに何か話しかける。
素敵な出会いはあったのか?
お金で男を買いまくったのか?
どうせエッチな店に入り浸っていたのではないか?
今年の衣装は買えたのか?
タイのパタヤは、僕の中ではドバイ、バンコクと並ぶ、世界で最も嫌いな町の一つだ。そのパタヤにひろしさんが行くと言いだしてから、僕はずっと反対し続けて、他の島に行くようにすすめていたのだ。
僕「で、どうだったの?パタヤ。好きになった?」
ひろし「私はもう、あそこはいいわ…」
パタヤに行ったことがある人ならば、ひろしさんの言いたいことはわかると思う。世界の汚いものを小さな町にぎゅっと集めたような町なのだから。
ひろし「Tiffanyが凄かったのよ!あんた行ったことある?」
僕「パタヤに宝飾店なんてないでしょ?」
ひろし「バカねあんた。それがすこい所なのよ。
バイオリンの子が凄くてね。若い子が出てきてまっ裸でスカートだけ履いてるの。その子がバイオリンを弾くのだけど、こっちに歩いて来て弾いてると、風が下からフワーッて舞い上がって、スカートがめくれ上がるんだけど、凄い大きなおちんちんが勃起してるのよ!」
「バイオリン弾きながら、風でフワーッフワーッなのよ。下はすんごい勃起していて、私、もう、何がなんだかわからなくて目が釘付けだったわ…フワーッフワーッ」
僕は大笑いしながら、「それにしても、ぺんぺん草って本当にくだらないお店だわ…」そう思いながら、幸せな気持ちで帰ったのでした。
フワーッフワーッ…
ちょっと見てみたい気もする…
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