旅が教えてくれるもの。

インターネットがどんなに発達したとしても、やがて3Dがもっと身近になったとしても、その場所、その国を、実際に訪れて体験してみなければ、本当の姿はわからないのだと思う。
雪の降り始めたオタワを出発して駅に向かうタクシーの運転手のおじいさんは、パキスタンから来た人だった。
降りしきる雪を見ながら、「I like snow. Only God make this. Nobody make this」と僕に話しかけていた。
オタワの駅を後にして、さらに雪が降っているというモントリオールに向かう列車の中、あまりにも美しい雪景色に息を飲んだ。
台湾人のRが言っていたことだけど、カナダはあと4年もすると白人がマイノリティーになるらしい。多民族からなるこの国は、アジア人の僕たちにもとてもやさしく感じられる。それは、ニューヨークやロンドンやパリでは感じられないことだ。
トロントのレズビアンのお節介おばさんリズがこんなことを言っていた。
「この町では、イタリア人だろうが、ポルトガル人だろうが、黒人だろうが、ユダヤ人だろうが、中国人だろうが、ゲイ、レズビアン、トランスなどのセクシャリティがどうであれ、みんなおんなじなのよ。
『あなたはどんな人なのか?』ということが重要なの。これほど多様性を尊重している町は、他にないんじゃないかしら…」
カナダはどうやら、僕たちの国よりもずっと進んでいるみたいです。

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