ペンキの剥げた後の私。

なんの芝居だかは忘れてしまったけど、二丁目のぺんぺん草のひろしさんがたまに言う台詞で、
「私が欲しいのは、ペンキの剥げた後の私を、やさしく包んでくれる人…」
と言うのがある。(ぺんぺん草は、芝居好きのマスターがやっているせいか、いつもこんな馬鹿げた芝居の台詞のような言葉が飛び交っているイカれた店なのだ)
僕は時々、そんな芝居がかった台詞を思い出すことがある。
あなたにとって、『ペンキの剥げた後の私をやさしく包んでくれる人』はいるだろうか?
自分が調子のいい時は、周りには人が溢れているものだ。でも、もしもボロボロになって、自尊心も打ち砕かれ、すべてを失ってしまった時に、それでもそばにいて守ってくれる人はいるだろうか?
それはきっと、親のような愛だろう。そして人によっては、恋人の愛や、友情かもしれない。
そんな人がいることは、なんてありがたいことだろうか。
そして、誰かのペンキが剥がれた時に、黙ってそばにいることが出来るような人間になりたいと思う。
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