TAQ

TAQに誕生日にもらったプレゼント

ここでも何度か取り上げていたのだけど、MoCAで開催されていたTAQの個展が終わった。6週間という長い会期の中、様々な人が観に来てくださり素晴らしい展覧会になった。
TAQは、新宿3丁目にあるTAQ’S KNOT という店のマスターなのだけど、その店には、僕がまだ学生の時から通っている。
通い始めの頃は、カズさんというちょっと変わった感じのTAQのパートナーもいて、どちらかというと僕はカズさんに色々話しかけてもらったりしていたのだけど、カズさんが若くして亡くなり、激動の人生をTAQは通り過ぎて来た。
その後、ゲンちゃんというパートナーが出来て、僕はゲンちゃんとも仲良くなって、当時僕がつきあっていた恋人と4人で、温泉旅行に行ったこともある。
TAQのおばさまであり女優の、故『大塚道子』さんもよくTAQ’S KNOTに訪れていて、時々僕が表までタクシーを停めに行ったりしたものだ。個人タクシーを停めようとすると、「わたくし、個人は嫌いなんですよ。本当に生意気なんですから…」と言っていた(笑)
TAQは、類稀な頭の良さと、驚くほどの好奇心を持って作品を作り続けているアーティストであり、ゲイの世界において、はじめてパートナーシップの素晴らしさをみんなに伝えようとした人ではないだろうか。
TAQ’S KNOTを通して、様々な人たちが巣立って行き活躍の場を広げ、今のゲイ文化を作り出していると言っても過言ではないくらい、多くの人がTAQの店に関わり影響を受けている。
僕は、多摩美術大学の後輩ということもあり、本当によく可愛がってもらった。TAQは、僕にとってお母さんのような人だ。
ゲイが苦労して勝ち取って来た権利を教えてもらったのもTAQだし、ゲイとしていかに楽しく生きてゆくかを考えさせられたのもTAQだし、誰かとつきあってゆくことの価値を教えてもらったのもTAQだ。
個展の会期中は、イロドリでやっていたこともあり、何度も足を運んだのだけど、最終日になって統計を取ったら、500人以上の人が来場して下さったようでTAQも喜んでいたし、僕自身とても嬉しかった。
これから先のTAQの活動は僕にはわからないけど、僕はTAQの意志を少なからず受け継ぎ、次の世代に伝えていけたらいいなあと今は考えている。
カテゴリーgay

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