やりたいことは、やりたい時に。

57歳くらいの上司が、舌癌になった。
癌は、転移していて、レベル4で余命1年という診断がくだされた。
その後手術は成功して、しばらくした後に上司は復帰したのだけど、積み立てていた財形や保険を解約して、前よりももっと旅行に行くようになった。北海道に行ったり、ハワイに行ったり・・・それに、前から美食家で知られていたのだけど、もっともっと食に対しても貪欲になったようだ。
40歳を過ぎるあたりから、『自分の人生の時間は限られているのだ』と誰しも思うことがあるだろう。でも、それを思ったところで、なかなか生き方は変えられないのではないだろうか。上司には、仕事もあって、若い奥さんもいて、目黒に一軒家も持っていて、順風満帆に見えた人生が、実は終わりがすぐそこに見えたのだろう。そこからの生き方の変わりようは鮮やかだった。
人生には、それにかなった時があるのかもしれない。
僕は、昔は中トロなんかが好きで、霜降りのステーキも好きだったけど、今は、マグロなら赤身。ステーキもランプやイチボなどの赤身が好きになっている。20代30代の頃は、イタリアやスペインに旅行に行き、レンタカーで冒険のような旅行をした。今は、なかなか長期の休みは取ることが出来なくなってしまったし、そういう旅行をしようとは思わなくなってしまったようだ。
やりたいことがあったら、無理をしてでもその時にやっておくべきだろう。
後でやろうなんて思って先延ばしにしていたら、結局時間がなくて出来なかったり、もはやそれを楽しいと感じることができなかったりするのかもしれない。
人生とは、なんて巧妙にできているのだろうか。

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