いつか、誰もが、平等の権利を。

知人が先週末に、くも膜下出血で亡くなった。
このたびは、誠にご愁傷さまでした。謹んでAさんのご冥福をお祈りいたします。
16年間つきあってきたふたりは一緒に住んでいて、昨年、日本で結婚式をあげたばかりだったのだけど、55歳のAさんの突然の訃報に僕も信じられない思いだった。
自宅で朝起きたら、Aさんは椅子に座ったまま天を仰いでいたそうだ。くも膜下出血は、脳の中で血管が破裂してしまう病気で、必ずしも高齢の人に起こる病気ではなくて、40代50代60代が多く前兆もさまざまあるらしい。
家で人が亡くなった場合には、警察が検視をして死因をくだすことになるのだけど、警察は同性愛者であるパートナーのKeiさんに、『タチですか?ネコですか?』と尋ねたそうだ。
それは、Aさんの職業がDJだったから様々な憶測を呼んだのかもしれないけど、同性愛者への明らかな偏見と差別があったように思われる。
たとえば、HIVが陽性かどうかなどを疑ったにせよ、人のセックスの仕方まで聞く必要があるのだろうか?最愛の人を喪って、悲しみに打ち拉がれている人に『タチかネコか?』など尋ねるとは、どんな神経をしているのだろうか?
そして、検視の間中も、家族ではないためか、なかなかそばにいることを許して貰えなかったという。2時間おきに遺体のそばに行くことを許可されて、そのたびに遺体に寄り添ったらしい。そんな話を聞きながら、僕は怒りが心頭していた。
ただ黙っていても、世界は変わらない。
いかなるセクシャリティであろうとも、誰もが平等に権利を与えられる日まで、僕たちの戦いは終わらない。
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