8月の家族たち

本性を現したメリル。

メリル・ストリープとジュリア・ロバーツがそろってアカデミー賞にノミネートされた映画『8月の家族たち』の試写会チケットをSさんにいただいたので観に行った。(Sさん、ありがとうございました)
原作は、『August: Osage Country』という戯曲。注目すべきは、メリルとジュリアに加えて、サム・シェパード、ユアン・マクレガー、今をときめくベネディクト・カンバーバッチ、そして懐かしのジュリエット・ルイスという豪華な俳優陣だろう。
父親の失踪により、癌に冒された母親のもとに、なかなかそろわない3姉妹が戻ってくる。それぞれが連れている旦那や恋人、娘、そしておじさんおばさんが登場人物なのだけど、会話とそれぞれの表情によって次第に真実が暴きだされてゆく芝居らしい展開に、息をつく暇もなく引き込まれるに違いない。
メリル・ストリープは、ビッチを通り越してまるで、年老いて意固地になったゲイそのものだ(あなたの周りにもいるに違いない)。
まったく期待していなかったのだけど、ジュリア・ロバーツはこの役ははまり役だったのではないだろうか?直情的で気が強く、ストレートな表現がジュリアには似合う。
サム・シャパードは、「ああ、こんなに年をとってしまったのか・・・」と思ったけど、年老いても尚、神秘的でかっこいい。そして久しぶりのかつての天才女優、ジュリエット・ルイスは、今までどんな人生を送っていたのだろうか?肌の老化が著しかった。
『家族』という最も自分に近いはずの人間関係の中で、真実をついているが故に強く、残酷で、痛ましい現実を見せつけてくれた脚本と演出に讃辞を贈りたい。
★8月の家族たちhttp://august.asmik-ace.co.jp/#container(来週末公開)

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