拡大家族。

前菜のパプリカのオイル(絶品!)

車海老の香り蒸し(必ず頼むべし!)

妹的存在のGのお母さまが、クラス会で東京に来たので、弟的存在のFと一緒に晩御飯を食べた。新宿一丁目にある『シェフス』は、僕がよく利用する素晴らしい中華料理店。化学調味料に頼らないアッサリとした中華は、他では味わえない美味しさだ。
お母さまは、Gがゲイだということを随分前に受け入れているのだけど、お母さまは、ゲイである次男のことを、それは一つのGの個性に過ぎないと捉えている。
「長男が統合失調症であるとわかった時には、途方に暮れてどうなるかと思ったの。それから暫くして、Gからカミングアウトされた時はびっくりしたけど、あら、ゲイなの?それで?って感じだったわ…」と言って笑った。
お母さまの育った家族には、知的障害の弟さんがいたようで、家族はその弟さんを中心に、お互いに思いやりを持って繋がっているとてもいい関係だそうだ。
小さな時に弟さんが近所の子どもたちと一緒に遊んでいて、鬼ごっこの鬼の役をやらされているのを見つけてしまったお母さまは、家に帰ってお婆さまに泣きながら言いつけたそうだ。「弟に鬼の役をやらせるなんてかわいそうよ。おばあちゃん…」
そこでお婆さまは言われたそうだ。「あの子には鬼ごっこでも鬼ではない逆の立場は出来ないじゃないか。だから、鬼の役でいいんだよ。お前はあの子をかわいそうだかわいそうだと言うけど、あの子はああして、みんなの仲間に入れてもらえて、一緒に遊んでとても楽しそうじゃないか?」
そんな素敵なお婆さまや、弟さんがいたこともあり、お母さまは、世界には様々な人間がいて、その違いを受け入れて生きてゆくことを、小さな時から自然と学びとって来られたようだ。
僕とGが、仲のいい数人で、一緒に住むことを計画しているし、ゆくゆくはLGBTの老人ホームのようなものがあったらいいなあ…などと話すと、お母さまは、「でも、色々な世代の人がいて、老人もいるような施設がいいと思うの。老人だけの世界なんて不自然でしょ?」と、新しい視点を投げかける。
弟的存在のG、妹的存在のFをはじめ、お母さんと慕ってくれる若い子がいたりしながら、僕たちの周りは、緩やかな拡大家族のようになっていっている。毎日、驚くほど色々な出来事が起こるのが楽しくもあり、これからいったい、どんな家族が加わってゆくのか、楽しみでしょうがない。
★シェフスhttp://s.tabelog.com/tokyo/A1304/A130402/13000884/
カテゴリーLGBT

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