おじいちゃんの里帰り

ずっと密かに人が入っていて上映期間を延長していた映画だけど、やっと見に行くことが出来た。ヒューマントラスト有楽町では今週いっぱい。1/25から渋谷のアップリンクでまた上映される。
ドイツは戦後、経済の発展に伴い、労働力を自国民だけではまかないきれなくなり、ヨーロッパ各国に労働者を募集したというのをこの映画で知った。
トルコ人のおじいちゃんは、若い頃に、奥さんと3人の子どもを養うためにドイツにやってきた。
一心不乱に働き仕送りを続け、やがて家族を呼び寄せてドイツに住み着き、孫ができる頃になってようやくドイツ人であるということが認められるようになった。
そんな家族の真ん中のようなおじいちゃんが、どういうわけだか急に、孫も含めた大家族と一緒に、故郷のトルコの田舎町に家族旅行に出かけようと呼びかける…。
おじいちゃんとおばあちゃんの馴れ初めから、苦労して移民となりドイツで働き少しずつ異国に馴染んでゆく人生を、しっかりと時にはコミカルに見せてくれる。子どもたちがやがて大きくなり、孫の代へとその血はゆっくりと受け継がれていく。
この映画は、家族愛の映画であり、自分の故郷を愛する気持ちを尊ぶ映画だ。
最後に賢人の言葉が出てくる。あまりはっきりとは覚えていないのだけどここに書いてみると…
『我々とは、何か?
我々とは、長い歴史の繋がりの中で起きた、様々な出来事と、沢山の祈りの集大成である。
我々とは、我々なくして将来起こりえなかった事をなしとげた存在である。』
観終わった後に、心が温かくなる映画。
★おじいちゃんの里帰りhttp://ojii-chan.com/

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