なかひがし。

メインディッシュ

1年ぶりにのれんをくぐり、お店から漂ってくる美味しそうな匂いを嗅ぐと、「ああ、この店に帰って来たんだ…」とほっとする。
もし、『世界で一番好きな料理店はどこですか?』と聞かれたら、『なかひがし』と答えるだろう。
銀閣寺のそばにある小さな店に通い始めて、もう15年くらい経つだろうか。
昔は、『なかひがし』の息子さんがイタリアに料理の留学をしていた時に、『アルノルフォ』というど田舎の二つ星の店まで、イタリアに遊びに行ったついでに息子さんに会いに行ったりしたこともある。
昨日の『未在』が、日本中から最高の食材を多種類調達して作られる料理に対して、この店の料理は、ご主人が『摘み草料理』と言われるように、京都や京都の周りの野草や野菜をふんだんに使った料理だ。
花背出身のご主人は、毎朝のように大原へ出向き、様々な野菜や野草を仕入れてくる。
京都だから、わざわざマグロや鯛などは出すことはない。鯖をしめたものや鯉などがこの地の料理として供されるのだ。
ご主人の駄洒落は隅々にまで及び、お客さんを緊張させることがない。何度食べても驚くことは、『手前どものメインディッシュでございます』と言って出てくる『めざしと漬物と白いご飯』の美味しさだろう。
その頃には、この店に今度はいつまた来ることが出来るだろうか…と、幸福な気持ちでいっぱいになっている。
★なかひがし http://s.tabelog.com/kyoto/A2603/A260302/26001800/

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