ゼラニウム。

華やかなポインセチアたち(クリスマスは私たちが主役なの…と言った態度に腹が立つ)の陰に隠れて、凡庸な真っ赤なゼラニウムを安価で見つけたので、5つ手に入れた。
イギリスなどの珍しい植物を好む園芸家には敬遠されがちなゼラニウムは、匂いこそないものの、花期が長く、寒い時期に温かさを感じさせてくれる花だ。
イタリアやスペインに行くと、窓辺に沢山のアイビーゼラニウムが飾ってあったりするのは、日光を好み、手がほとんどかからないからだろう(大雑把なラテンの人たちが好みそうな花だ)。
ゼラニウムの鮮やかな暖色の赤は、まるで、疑いようのない母親の愛情のようだ。
5つ買い求めたのは、ベランダの左右いっぱいに飾って、賑やかにしたいからなのだが、もしかしたら遠くの人にも見えるかもしれないと思ったから。
この時期、ニューヨークなどに行くと、たとえ貧しい地域であっても、町の家々からささやかな電飾が飾ってあって、外から見る人まで温かい気持ちになることがある。
たとえ貧しくても、豊かな心を持つ人は、幸せに違いない。

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