台風の一日。

日曜日は『元永』の後、台湾映画祭に行き、一本『台湾人生』という映画を鑑賞、その夜に、本州へ向かう台風のどさくさに紛れて帰って来た。
福岡空港は、何便か遅延および欠航が続き、熊本からの東京便が欠航して、その分の乗客が福岡空港に押し寄せたり到着便が遅れて、いったい帰れるのかどうかと思ったが1時間遅れで酷い揺れの後、夜中に羽田空港に到着した。
僕が小さな頃は、東京にも台風がよく上陸したと思うのだけど、最近では久しぶり、しかも超大型。京都の川が氾濫したり様々な映像を見ていると、自然の力の凄まじさを改めて思い知る。
一日中家にいて、家にあるだけの食材で色々工夫して料理をするのは、僕にとってはとても楽しみなことだ。しばらく家を空けていたので、葉ものの野菜はないものの、根菜はあるし、冷凍庫に肉類はあるし、乾物はいつもこんな非常事態の味方だ。
ゴルゴンゾーラのピカンテが買ったままあったので、久しぶりにゴルゴンゾーラのソースでフジッリを食べてみた。昔、ゴルゴンゾーラを初めて口にした時に、『世の中に、こんなに美味しいものがあったのか?』と思った食材だ。ジェノベーゼを初めて口にした時も、同じように思ったのを憶えている。
料理を作りながらワインを飲んだり、本を読みながら好きな音楽をかけて家でのんびり過ごす時間は、究極に贅沢な時間だと思える。外は台風なのだ。こんな日に、あえて外に出かけてゆく必要などなにもない。
日頃は自然のことなんてすっかり忘れて毎日を過ごしているけれど、じっくりと自然の驚異を感じながら、家の中で過ごす休日もなかなかいいものだと思う。
願わくば、家に暖炉があって、大型犬がいて、ロッキングチェアがあって、隣に恋人がいて欲しいところ。

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