東京国際レズビアン&ゲイ映画祭2

アウト・イン・ザ・ダーク

ママったらアルゼンチン

★『アウト・イン・ザ・ダーク』
Facebookで、海外の友人達からも勧められていた映画で、今回の映画祭の中でも楽しみにしていた作品。
テルアビブに住む、弁護士のユダヤ人のロイと、パレスチナに住むイスラム系学生の二メルの、せつない恋の物語。
ふたりの恋愛は、ロイの家族にも歓迎されないし、イスラム系の二メルの家族にとっては、ゲイであることは、人間として決して許されない行為だ。
なぜ、ゲイであるというだけで、家族に謝らなければならないのか?
自分のセクシャリティーを、家族や周りに認められず、ひた隠しにしながら生きている世界中のゲイのことを思って、胸が痛くなった。
ふたりの行先は、どんどん扉が閉ざされる。夢も、家族も、国も、すべてを失った時に、彼らに残るものがある。
これほど素晴らしい作品を、映画祭で観ることが出来るとは思っていなかった。
民族の違い。貧富の違い。宗教の違い。そこに、ゲイであるという大きなテーマが重なる脚本が見事だ。演出も、役者の演技も素晴らしい。
映画を見終わった後に、いつまでも心に残る秀作。
★『ママったらアルゼンチン』
レズビアンのカミングアウトをテーマにした今回の映画祭のクロージング作品。
普段、レズビアンものは、ほとんど観ないのだけど、この映画は、本当に観てよかった。
お母さん役の女性が、とにかく素晴らしい。全編を通じて笑いが止まらなくて、所々でほろっとさせられる。
世の中の、普遍的な母親がここにある。見終わった後に、温かい気持ちになる佳作。
カテゴリーLGBT

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