イタリア映画祭最終日。

『来る日も来る日も』★★★★★
最終日に、一番好きな映画に出会った。監督は、パオロ・ヴィルズィ (Paolo Virzì)。『見わたす限り人生』など、イタリアではヒットメーカーのようだ。
学歴があり物静かで謙虚なグイドと、シチリアから出てきた本能のままに生きるミュージシャンのアントニアのラブストーリー。
二人は不妊で悩んでいるのだけど、色々な治療を試す内に、自分にとって、いったい何が一番たいせつなのかを知るという話。
傷ついた恋人たちを見ていると、自然に何度も涙が流れた。『ブルーバレンタイン』以来、久しぶりに美しいラブストーリーに出逢った気がする。
こういう映画を観ていていつも思うのは、自分は男で、妊娠も出来ないのに、不妊の女性の苦しみを見せられると、その胸の痛みを想像して苦しくなること。
人間の想像力って、本当に素晴らしいと思う。観終わって、せつなくてせつなくて、思わずKに会いたくてたまらなかった…
この映画が、日本で公開されることを、願うばかりだ。
それにしても、なんて美しい天気に恵まれたゴールデンウィークだったことか…。ゆっくりと日が暮れるのを眺めながら、ワインを飲んでいるだけで幸福だった。

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