ハッシュパピー バスタブ島の少女

地球の温暖化により、海面が上昇し、やがて地球上から消えて無くなるバスタブ島で暮らす6歳の少女ハッシュパピーの目で見た世界のお話。
ハッシュパピーの母親は彼女を置いて出て行ったきり、酒好きで、エキセントリックで暴れん坊の父親と二人で暮らしている。沢山の動物たちに囲まれて、湿地の魚やザリガニやワタリガニやワニや鳥が彼女の食糧だ。
先生からは、『人間は、昔、オーロックスという巨大な動物たちの格好の餌になっていたが、氷河期が来て、オーロックスが絶滅して生き延びることが出来た』という神話のような話を聞いたり、『このバスタブ島がやがて無くなる時が来る。それでもあなたたちは、生き抜かなければいけない』などと教えられる。
この映画の主題をあえて言葉にすると、
『目の前の、信じていたものがある日突然無くなることがある。不死身だと思っていた愛する父親も、不死身では無かったと知る時に、6歳の少女ハッシュパピーは、現実とどう向き合い、理解して生き抜いてゆくのか…』ということだろうか。
6歳の少女の目で見る自然の世界と、大人たちの世界が、手持ちのカメラのような揺れるフレームに収められ、それがファンタジーなのか現実の世界の話なのか、境界が分からなくなる不思議な実験的映画。
★ハッシュパピー バスタブ島の少女 http://www.bathtub-movie.jp/sp/

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