熊本城。

昔、つきあっていた人が、お城マニアだったため、旅行をすると、お城に行くことが何度もあった。彼は歴史的な背景もすべて頭に入っているため、僕にそのお城に関する一部始終を説明してくれた。
僕はどちらかというと、お城にはあまり興味がなく、お城の形や色や庭や調度品や装飾が好きで、「ああ、きれい!」などと言っていた。
きっとふたりは、一緒にお城を見ていても、全く違うものを見ていたのだと思う。おまけに僕は、歴史が全然頭に入っていないため、何度説明を受けても、まるっきり忘れてしまっていることが多くて、時々彼をひどく落胆させた。
あれから何年も経った今、自分がお城がとても好きなことを発見した。
相変わらずお城の背景にある歴史は覚えられないけど、お城の佇まいや、美しさを見ているだけで、色々と想像を掻き立てられる。
誰かとともに生きるということは、自分だけで完結していた世界が、壊れ、修復され、拡がるということなのかもしれない。今、ともに生きているKは、お城を見ながら、どんな思いでいたのだろうか…
カテゴリーtrip

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です