一人暮らしのゲイが年をとっていく時に。

7月に会って以来、久しぶりに友人Sと食事をした。
お店に入って来たSは、見るからにやつれていた。
僕「S・・・なんかあったの?」
S「実はね。ただしちゃん・・・8月に大阪で倒れちゃって、2週間くらい入院してたの・・・」
僕「えー!!!なんで連絡してくれなかったの???パジャマでも買って大阪まで行ったのに!」
S「ただしちゃんに言ったら絶対に心配して大阪までやってくるだろうと思ったから・・・他の人にも絶対にただしちゃんには言わないでねって固く言っておいたの・・・」
Sはどうやら、髪の毛も抜け落ちて10歳くらい年を取ってしまったみたい・・・。それにしても、僕と同じ年で今年50歳になるSは、一人暮らしなので急な入院も大変だったに違いない。
僕「お姉さんが大阪まで来てくれたの?」
S「いや、義理の兄さんが来てくれたんだ・・・」
それにしても、そんな一大事の時に、友人のSから連絡をもらえなかったことが残念でならなかった。本当に弱っている時や困っている時に、できればSのそばに着いていてあげたかったし、Sの力になりたかった。
今回、Sの異変に気づくことが出来なかった原因は、僕自身がSに頻繁に連絡を取っていなかったことが一番の原因なのだろう。
ひとり暮らしのゲイが年を取って来た時には、友人を含めたサポートが必要になってくると思う。おせっかいではなく、緩やかな気遣いの掛け合いというか、連絡を定期的に取り合うことがとても大切になってくるのだと思う。
話を聞いていて一番驚いたことは、病院でSがゲイであることを告げると、血液検査をはじめ特別扱いされたり、性交の頻度など細かく聞かれたり、まるで腫れ物に触るような扱いを受けたこと。
そしてその検査は他の病院でも同じように扱われ、しまいには駒込病院を紹介されたというのだ・・・。
Sに話を聞く限りにおいては、まだまだ日本は、一人暮らしのゲイが暮らしやすい世の中にはなっていないのだ。
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