ニューヨークから友人がやってきた時にどこに行きたいかと聞いたら、「植物を売っているような場所に行きたい」と答えたので、二軒園芸店に連れて行った。
すると彼らは大きなプルメリアの苗木と大輪のハイビスカスの苗木を選んで言うのだ。
「これをAZZURRAの庭に植えましょう」
彼らは僕たちの庭に植えるための植物を探そうと思っていたのだった。
滞在中は天気が今ひとつ悪く、最後まで植え付けは出来なかったのだけど、シンガポールからの友人が帰ってからは好天になりやっと苗木を植え付けることができた。
植え付けた後の写真を彼らに送るととても喜んでいるのがわかった。
彼らは81歳と75歳。もう二度と宮古島には来ることはないと思って来島したに違いない。
いつかこの木が大きくなって大きな花を咲かせたら写真を送ってあげたいと思ったのだ。
木を送るとは、成長してゆく時間ややがて開く花々をも送ること。
なんて素敵なことだろうか。