ペンキ塗り再び。

数ヶ月かけて家中の壁のペンキを塗ったのだけど、家の裏側だけ実はペンキを塗っていなくてずっと気になって吐いた。

家の裏側はお客さんには見えない場所なので面倒臭いペンキ塗りは後回しにしていたのだ。

ちょうど予約が切れたこの時期、ふとKが「ペンキ塗ろうか?」と言い出して僕も重い腰をあげた。

裏の壁は結構面積が広いので、もう一度ペンキを買いに行ってからKは丁寧に洗浄をしてくれた。

シーラーをやっと塗り終わって、明日明後日でペンキを2回塗るつもり。

久しぶりにシーラーを塗ったら変な筋肉を使ったのか腕が痛いけど、家の補修作業は規制になると目で見えるからやりがいがあるものだ。

少しずつリフォームしてメンテナンスをしてまたお客さんを気持ちよく迎えられるように、今から準備をしておこう。

夏の予約。

GWまでは順調に予約が入っていたものの、その後5月6月はあまり予約が入っていない。

沖縄も梅雨に入るので、観光客には梅雨時期の旅行は敬遠されるのかもしれない。

それでも7月8月はおかげさまでどんどん予約が入ってきていて順調に埋まっていっている。

考えてみたら自分たちだって沖縄に旅行する時は、いつも数ヶ月先の飛行機と宿を予約していたと思う。

サラリーマンだったから先の休暇の予定などはっきりと立てられないこともあったから。

焦らずに、暇な今だからこそできるリフォームをKとふたりで少しずつやっていこうと考えているところ。

宮古島の知人がやってきた。

お昼ごろに電話があって、「福岡のHです。今宮古島にいるんですが、遊びに行っておいいですか?」と聞かれた。

Kが裏の壁の洗浄をやっていたので午後2時くらいならばと答えて待っていると、宮古島唯一のゲイバーのママAさんと一緒にHさんがやってきた。

それから海や太陽を交えながらしばらくリビングでお話しして楽しそうに帰って行った。

宮古島にはほとんど友人知人がいないのだけど、こうやってゲイの友人がふらっと来てくれるような家はいいなあと思ったのだ。

東京にいたら人を呼ぶのも気を使ったり料理の工夫をしたものだけど、宮古島では敷居がとても低い感じがするのだ。

きっと家が平屋だったり、縁側があってのんびりしているからだろうな。

みなさん、気軽に遊びにいらしてください!

裏の風景

家のキッチンの裏には空き地があって、その空き地の眺めが僕たちは気に入っている。

いつかこの土地も手に入れて馬ややぎを育てたいなどと思っているのだけど、その空き地の先には元々の家の持ち主の息子さん夫婦が農業をやっている。

時々アスパラガスや冬瓜を持ってきてくれるのだけど、ある日息子さんがやってきてお願いがあるというのだ。

「猫のトイレの使用済みシートをもらえませんか?倉庫にねずみがいるので置いておくとネズミが来ないみたいなので」

僕たちは太陽のおしっこシートをビニール袋に入れて倉庫に持って行った。

どうやら猫のおしっこの臭いはネズミにわかるようで、それ以来忘れた頃におしっこシートをくださいと言われる。

農家の息子さん夫婦はできるだけ無農薬で野菜を育てていて、ネズミの駆除なども薬を使わずにやろうと思っているようだ。

昔の日本ではこんなことが普通だったのかもしれないと思う。

アダン

アダンの木は宮古島の至る所にあって、その葉先の鋭い棘に気をつけながら海を連れて散歩をしている。

この時期アダンは実をつけていて逞しい野生の力を感じる。

アダンの葉には棘があるのだけど、乾燥させてかごや帽子などさまざまな生活の中の民芸品として使われていたようだ。

夕暮れの海辺で風に吹かれているアダンを見るといつも、学生の頃に見た田中一村の絵を思い出す。

学生のころに見ていた絵の風景の中で僕は今暮らしているのだ。

宿をはじめて思うこと。

2月末にVILLA AZZURRAをオープンしてから、お陰様で2ヶ月が過ぎた。

OTAの掲載がなかなか出来なくて遅れてしまったり、掲載したものの未だにゼロコメントなのでなかなか予約は入りづらい状況だけど、4月半ばからゴールデンウィークまでは、ありがたいことにお客さんが入ってくれた。

これは宿泊に訪れてくれた友人たちや、HPを見て応援してくださった方々のお陰でもある。本当にありがとうございました。

ゴールデンウィークはほぼ1週間くらいずっと宿泊客がいらっしゃったので、当然ながら僕たちのお休みはなく、少し前に東京に行っていた僕は体調が悪く思うように身体も動かない日もあった。

それでも、朝食後などにお客さんとさまざまなお話をすると、色々な発見や喜びがあり、つくづく宿をはじめてよかったと思える瞬間が何度かあった。

新しいお客さんがチェックインする時は、今回はどんなお客さんなんだろう?お名前と年齢とお住まいの住所で勝手に色々頭の中で思い巡らせてみる。

でも実際にお客さんに会ってお話ししてみると、当たり前だけど想像とは違っていて、よりリアルにその人の毎日や生き方、人生などが感じられるものだ。

僕が宿をはじめたいと思いはじめたのは、イタリアのプーリア州にあるオストゥーニという白い家々の町の外れにあるアグリツーリズモ「Masseria Il Frantoio」という宿に24年くらい前に泊まったのがきっかけだと思う。

アグリツーリズモは、イタリアの古いお城や館に対して国がある程度補助金を出して宿泊施設に改築した宿のこと。多くはとても広い敷地を有しており、畑や牧畜などをしながら自分のところで採れた野菜やオリーブオイルなどを使った食事を半分自分の母屋を共有しつつお客さんに提供している宿。

その時はあまりハッキリと感じられなかったけど、いつかそんな宿をやってみたいと心の中で思っていたのだ。

VILLA AZZURRAは、まだまだ思っていることの半分も実現出来ていないのだけど、これから少しずつお客さんがもっと楽しんでくれるような他にはない宿になっていけたらと考えている。

これからも、どんなお客さんとお話し出来るのか、とてもワクワクしている。

子どもと海さん。

GWの宮古島は家族連れの旅行客で溢れかえっていた。

毎日散歩に行くドイツ村では家族連れに会うことも多く、大抵の子どもは海を見ると興味を示し、怖がって逃げるか、興味津々で近づいて来て触ろうとする。

宮古島では海ほど大きな犬は珍しいようで、怖さ半分好奇心半分で近づいて来る。

いたずらっ子が前に近づいて来た時に、海の頭をいきなり叩いたのでお母さんの目の前で怒ったことがあるのだけど、それからは毎回子どもの様子を見て、海を近づけるか近づけないか慎重に見極めるようにしている。

ここ数日子どもの数が多く、海はニコニコして沢山の子どもやお母さんに触られていたのだけど、マズル(口の周り)や耳、尻尾、お腹など、犬にとってはあまり他人に触れて欲しくないところも子どもたちは勢いに乗って触ろうとするので少しヒヤヒヤした。

それでも海さんは小さな時から人に身体を触られることをさせて来たおかげか、嫌がる様子もなくニコニコして触らせていた。

素直で人に触られて喜んでいる海さんを見て、いつも僕は海のことをもっと好きになるのだった。

TさんとTさん。その2

このブログを読んではじめてご予約して来島してくださったTさんとTさんのことは数日前にここに書いた。

Tさんカップルとは毎朝ご飯の時におしゃべりが出来たのだけど、お食事の後にいつもいつもうちの海が母屋の部屋に乱入しては、おふたりの間でとても喜びはしゃいでいた。

海は天真爛漫で人間も犬も大好きなのでお客さんが来ると向こうが犬好きだろうが犬好きでなかろうが無我夢中で駆け寄っていく。

犬が苦手なお客さんには母屋の部屋に海を入れることはないのだけど、少し興味がありそうなお客さんには海を入れてかまわないですか?とお聞きして海を放つ。

TさんとTさんに、海はしっぽがちぎれんばかりにブンブン振って大歓迎している。しつこいくらい絡みつき一緒に遊ぼうとおねだりする。太陽は、様子を見てほんの少し近づいて来ては身体をすり寄せたりする。犬と猫というより個性の違いなのだろう。

お客さんと海や太陽が楽しそうにしていると僕たちもホッとする。

時々しつこすぎる海を静止しながら、微笑ましいひと時を過ごすことが出来た。

Tさん。Tさん。4日間海と太陽の面倒を見ていただき、本当にありがとうございました!

かわいいタオルやビールまでいただき、ありがとうございました!今度はぜひ、ゆっくりお食事でもしましょう!(海抜きで)

もしかして、あなた後輩?

今日、女性のお客さんのチェックアウトをしていたら、そのお客さんが言うのだ。

「あのー、私どこかでお会いしてると思うんですけど…」

「え?もしかして…Dの人?」

「あー!マーケティングだったよね?」

「クリエイティブでしたよね⁈」

「今もDなの?」「退社されたんですか?」

お客さんだと思っていた人は、会社の後輩だったのだ。

会社の後輩と言っても大人数いるので直接の後輩ではなく、仕事で数回顔を見かけたくらい。

何度かチェックインからお顔を見ていたのに思い出せなかったようだ。

「ご宿泊、本当にありがとうございました。お部屋とかご飯とか何か問題なかったですか?」

「いや、ほんとバスルームも大きくて使いやすくて、ご飯も超おいしかったです。ご飯作られたんですか?」

「はい」

「また遊びに来てもいいですか?」

「もちろん。親戚の家が宮古島に出来たくらいに思っていただけたらうれしいです」

神様は偶然にこんな遊びを僕にして見せてくれたようだ。

インスタ

インスタは宿のためにやりはじめたのだけど、正直いまだに使い方がよくわからない。

特にマメにアップしているわけではないのにフォローしてくださる方がポロポロといて驚かされることもある。

先ほど驚いたのは、宮古島の上野(僕たちの宿のある場所)で働いている男性からリクエストが来たこと。

人と人とがどうやってつながっているのか本当に不思議に思えるのだ。僕の東京のゲイの友人と繋がっていたから、たぶんこちらの人なのだろう。

もしかしたら前に宮古島のゲイバーでお会いしたことのある人なような気がしたので、GWが明けて一段落したら遊びにいらしてくださいとメッセージしたら、快く返信が来た。

楽しい出会になるといいな。