チビ。

海の散歩をする公園の下の簡易ホテルのゴミ捨て場に、白と茶色の小型犬がいるのを見つけて、僕たちは時々その犬にエサを持って行ってあげていた。

週に3回くらい行くこともあったけど、その後、他の人もエサをあげていたようで、僕たちのエサを残すこともあったので回数を減らして行った。

その後、その犬のことをチビと名付けて時々様子を見に行っていたのだけど、最近は少し離れた集落に住んでいるようで、他の犬と一緒に家の庭にいるのを見かけるようになっていた。

「きっとやさしい人がチビの面倒を見ていうれているんだね」

僕たちはそう話しながら時々その家のそばを通る時にチビは元気かと気にしていたのだ。

でも、この1ヶ月くらい全然チビの姿を見かけなくなってしまい、いったいどこに行っちゃったんだろう?と心配していた矢先、ふと宮古島の保健所のHPを覗いたらチビが捕獲されている写真を見つけた。

以前にも捕獲するための檻を仕掛けられながらも捕まらずにいたので、このままあの家で緩やかにエサをもらいながら暮らしていけるかと思っていたのだけど、そう簡単ではなかったみたい。

宮古島はここ数年犬も猫も殺処分0なので、きっと地元の団体か他の地域の団体が引き出して譲渡先を探してくれる野田と思うけど、僕たちとしては複雑な気持ちがしたのだった。

捨てられている犬や猫を全て僕たちが救ってあげることはできないし、そうかといって何も感じずに生きていくこともできない。

せめて僕たちのできることは、飛行機で東京などに移動する際に、持ち込み荷物として譲渡先に犬や猫を運ぶボランティアをすることくらいだろうか。

この島で暮らす島民や移住者ひとりひとりが犬や猫に対して意識が変わらなければ、捨てられる犬や猫も減ることはないしこのままの状態が続いてしまうのだと思う。

避妊や去勢手術は大切だけど、一番変わらなければならないのは人間の意識なのだ。

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